真空引き作業で配管内の空気を抜く
エアコン取り付け工事を予定していて、色々を調べている人は「真空引き」というワードを多くのサイトでみたと思います。「真空引きは必ず行います」「手抜き業者は真空引きしません」などなど。
大事な作業ってことはなんとなくわかっているのではないでしょうか?しかし、実際にどんな意味がある作業なのか知らない方も多いです。
真空引き作業は、冷媒ガスが通る配管の中の空気を抜くために行います。メーカーもエアコン取り付け時は「必ず真空引きを行ってください」と説明しています。
なぜ空気を抜くの?
エアコンは冷媒ガスが配管を通って機械内を循環しながら熱交換をすることで冷暖房を発揮します。その経路の中に空気が混ざると空気中の水分が小さな氷になり経路内で詰まったり、圧力異常を起こしてしまいます。
ひと昔前は現在のように真空ポンプと圧力計(マニホールド)を使って真空引き作業は行われておらず、配管内にガスを少しだけ出してガスの圧力を利用し空気をガスとともに外に追いやる方法が取られていました。しかし、現在では機械的にも環境規制的にも色々とシビアになり、真空ポンプを使った真空引き作業が通常です。
真空引きしないでエアコン設置する業者がいるってホント?
メーカー指定の作業である真空引きですが、真空引きを行わない業者もいるかもしれません(直接出会ったことはありませんが)。真空ポンプとマニホールドを準備するだけも費用的に3〜5万円します。夏だけスポット的にエアコン設置の仕事をする業者の中にはこの設備費用をケチる業者がいてもおかしくないような気もします。
それでも今の時代において真空引きしない業者はほぼいないでしょう。もし心配であれば問い合わせ時や工事前に業者さんに聞いておくと安心かと思います。
ちなみに真空引きは、冷媒ガス漏れを判定する意味合いもあります。真空ポンプで真空にした後、ポンプを停止。ルームエアコンであれば5分〜10分程度そのまま放置し、圧力計の値に変化がないか確認します。もしここで値に大きな変化がある場合、どかかしらから空気が入っていることになるのでその原因を探ります。エアコン設置時は最後に真空引きを行うことで作業ミスや機械の異常を発見できる可能性が高くなるというわけです。
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